大気汚染常時監視測定結果

大気の汚染状況は改善傾向であり、さらに良くなる傾向です。
平成23年度の二酸いおう、二酸化窒素は全測定局で環境基準を満足していました。
浮遊粒子状物質は黄砂のため31測定局のうち16局で環境基準を超過しました。

各物質の空気中濃度 年平均値の経年変化

微小粒子状物質(PM2.5)

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PM2.5とは大気中に漂う粒径2.5マイクロメートル以下の微小粒子状物質の事で、自動車、工場の排ガスに含まれるススなどを起源とするものや、火山の噴火や土壌の飛散、海洋自然を起源とするものなどがあります。

PM2.5による健康への影響

微粒子が目や鼻の粘膜に付く事でかゆみ等のアレルギー反応を呼び起こしたり、吸い込む事で呼吸器疾患の原因となったり、肺の奥深くにまで浸透して、肺炎や肺がんをひき起こす他、循環器(血液等)に入りこみ、全身の疾患を引き起こす原因にもなると言われています。

光化学オキシダント(Ox)

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光化学オキシダントは、自動車や工場から出る排ガスに含まれる窒素酸化物や炭化水素が太陽光にあたることで発生します。

光科学オキシダントによる健康への影響

目がチカチカしたり、のどがイガイガしたり(目や喉の粘膜を刺激)します。
ぜんそくの症状がある方は特に注意が必要です。

二酸化いおう(SO2

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二酸化いおうは、火山活動等の自然現象によるもののほか、石油、石炭等の化石燃料の燃焼によって排出されます。
二酸化いおう濃度の年平均値は昭和40年代に比べ著しく減少し、近年は横ばい傾向にあります。

二酸化いおうによる健康への影響

吸い込む事で呼吸器疾患の原因となります。

浮遊粒子状物質(SPM)

浮遊粒子状物質のグラフを見る

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浮遊粒子状物質は、大気中を浮遊する物質のうち、粒径が10ミクロン以下のものをいい、沈降速度が遅く比較的大気中に長く滞留します。
浮遊粒子状物質の年平均値は近年、ゆるやかな減少傾向にあります。

浮遊粒子状物質による健康への影響

吸い込む事で呼吸器疾患の原因となります。

二酸化窒素(NO2

二酸化窒素

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大気中の二酸化窒素のほとんどは、物の燃焼によって発生し、その主な発生源は工場、事業場、自動車です。
二酸化窒素濃度の年平均値は近年、ゆるやかな減少傾向にあります。

二酸化窒素による健康への影響

吸い込む事で呼吸器疾患の原因となります。


大気汚染の改善について

県内の大気環境について、公害防止協定に基づき進めてきたおかげで近年かなり改善されて来ましたが、光化学オキシダントや、新規大気汚染物質PM2.5については、まだまだ取り組みが必要です。

みなさんも、過度に心配しすぎる必要はありませんが、日頃から大気環境について注意を払い、異変を感じた時はうがいや手洗い、マスクの着用などのきちんとした自己防衛も時には必要となります。